同じような生活をしていても、風邪を引きやすい人と引きにくい人、また疲れやすい人と疲れにくい人がいます。その違いは一体何でしょう? 実は「免疫力」が大きく影響しているそうです。今回は、自己免疫力を整えるポイントをご紹介いたします。
冬という脅威への対処法
気温の低くなる冬季には、屋内で過ごすことが多くなります。
その結果、寒さや悪天候は避けられますが、細菌の感染リスクは増大します。屋内では空気の循環が少なく、風邪やインフルエンザなどのウィルス保菌者と密な状態になる可能性があるためです。
つまり、冬は免疫系の健康維持にことさら注意が必要な季節といえます。
特に呼吸器系疾患が流行する寒い時期には、健全な免疫力が健康維持のカギとなります。
免疫系とは、疾病の原因となる細菌や微生物、細胞変化、有害物質等から身体を守ってくれる内臓や細胞、各種タンパク質などを指します。私たちが意識して免疫機能に注意を払うのは、それらの調子が悪くなった時だけになりがちです。しかし、今年の冬は免疫系の健康にいつもより気を配ってみましょう。
ここで、いくつかのポイントをご紹介します。
1. 睡眠
睡眠不足は免疫の弱体化につながります。病気の時には長い時間眠る傾向にあるのにお気づきでしょうか? 睡眠が免疫系の健康に関連している証拠です。病気にかかった身体が、生来の防御機能を強化して、撃退しようとしているのです。
CDC(アメリカ疾病管理予防センター)によれば、18~60歳の人は毎晩最低7時間の睡眠をとるべきとされています。睡眠不足にお困りの方には、下記のような対策をお勧めします。
その1:
就寝直前にスマートフォン等を見ないようにしましょう。
スクリーンから発せられるブルーライトが、睡眠と覚醒の自然なサイクルを司るサーカディアンリズム(24時間周期の昼夜変化に同調して、体温やホルモン分泌などからだの基本的な機能が約24時間のリズムを示すこと)を阻害するからです。
その2:
就寝前の瞑想で精神を落ち着けると、寝つきがよくなり、また一晩中ぐっすりと眠れるようになります。
その3:
寝室を真っ暗にするかアイマスクを使用して、できるだけ光を遮断しましょう。
2. 水分摂取
睡眠と異なり、水分摂取と免疫系の健康に直接的な関係はありません。しかし、脱水症状にあると心臓や腎臓の働きが低下することがあります。また、集中力や気分、体力、消化など、疾病への抵抗力に関係する機能も影響を受けます。
成人は1日に約2リットルの水を飲むことを推奨されていますが、実際に必要な水分摂取量は、その時の気候や、屋外での活動量が多いかどうか、さらには定期的にハードなエクササイズをしているか否かなどの要素にも左右されます。
目安としては、常に尿が淡黄色である程度に水分を摂取するようにしていただくといいでしょう。
炭酸飲料や果汁などの糖分を含む飲料や健康的でない添加物を含む飲み物を避け、カフェインの過剰摂取にも注意してください。
粉末飲料においては、実際に健康に役に立つ成分を配合しているものを選ぶといいでしょう。
普通の水に飽きてしまった際には、このような製品を活用するのもお勧めです。
免疫系の健康(後編)へ続く